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生産者紹介 ヤマロク醤油株式会社
表の見方    1 所在地 2 名前 3 店舗名 4 職業 5 おすすめ商品 6 生年月日 7 星座 8 座右の銘 
香川県
山本康夫さん
ヤマロク醤油株式会社
醤油醸造業
鶴醤・菊醤セット
1972/11/25
いて座
ザ・ファースト
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私のこだわり

□醤油作りに対するこだわりは どんなことですか?

小豆島で、昔ながらの天然醸造と杉樽仕込みのこだわりを代々受け継いできました。
うちのもろみ蔵は、100年以上前(明治初期)に建てられた蔵で、国の登録有形文化財にも指定されています。

木造平屋で床は土間、壁は土壁からなっており、見た感じボロボロですが、樽と同じく、梁や土壁、土間のボロボロの部分にこそ、何百種類という酵母菌や乳酸菌たちが暮らしているんです。つまり蔵は昔からずっとここで暮らしている菌たちの家、生きてる蔵なんです。



蔵を大きくしたくても建て替えがきかないので、手を加えながら少しずつ大きくするしかありません。手がかかりますが、土壁、柱、杉樽、土間に住む百数十年前からの酵母菌、乳酸菌の子孫達が、美味しい醤油を造っているんです。

陽の当たる場所、当たらない場所で、一樽ごとに微妙に味も違います。
人にそれぞれ性格や個性があるように、樽にも一つ一つ性格や個性があります。太陽の光の当たり方や、菌が多く住む土壁からの距離によっても味に違いがでるし、その年の天気によっても味が変わってくる。一樽一樽ぜんぶ味が違う。同じことを繰り返しているように見えて、同じものは一つもありません。そこを微調整しながら、菌の手助けをします。天然醸造はシンプルゆえ、とてつもなく奥が深い世界なんです。



□醤油の「旨み」とは?

人間は、「コク」や「まろやかさ」といった数値化できない微妙な味を感じます。
醤油には、数値化できる味と数値化できない味があるんです。
一般的に醤油の「旨み」はちっ素(N)の数値で表わされます。ちっ素とは主に大豆に含まれている成分で、この値が高いほど「旨み」が高い醤油ということになります。この旨み成分は大豆の熟成途中に、じわ〜っと出てくるのですが、普通の濃口醤油で「1.5」、薄口だと「1.2」、これが「鶴醤」だと平均「2.3」となり、数値の上でも「旨み」が高いことがわかります。

また、塩分濃度においては、普通の濃口醤油が「16〜17%」、薄口醤油が「17〜18%」のところ、再仕込醤油の鶴醤は「15.5〜16.5%」。つまり味が濃厚な割に塩分は低く、醤油のもつ「旨み」がもっとも生かされた醤油ということができます。

しかしながら、旨み成分の数値を高めることは技術的に難しいことではありません。
原料や製法の善し悪しに関わらず、調味料を使ったり、細かく砕いた大豆を使えば、熟成期間を短縮しても数値を高めることができます。ところが人間は、「コク」や「まろやかさ」といった数値化できない微妙な味を感じるんですね。

「味」とは、旨み、辛み、苦み、甘み、香りが、複雑に絡み合った総合技であり、数値だけで計れるものではありません。また、ヤマロクの醤油は、一般に流通している醤油に比べると、数値上のバラつきは多いです。でも「味」のバラつきは少ないと思います。それは、数値以上に人間の「感覚」を大切にしているからです。ヤマロク醤油は目に見えない数値、「おいしさと笑顔」を品質基準にしています。

生産者の横顔

創業150年の伝統を受け継ぐ



生産者の山本康夫さんは、醤油の郷、小豆島で創業より約150年の伝統を受け継ぐヤマロク醤油の5代目です。

「5代目といっても、正確な記録が残ってないので、本当は六代目か七代目かもしれませんが、ばあちゃんの話によると、ばあちゃんのじいちゃんの頃には醤油をつくっていたそうなので、そこからさかのぼって5代目ということにしています。」

醤油の郷、小豆島

小豆島の気候は地中海性気候に似た、温暖小雨の瀬戸内海式気候です。
近年では、日本で最初にオリーブが根付いた地としても知られるようになりましたが、雨が少なく日照時間が長いこと、空気が乾燥していることが特徴です。

中でも特筆すべきは小豆島が誇る寒霞渓の山々で、瀬戸内の島の中で最も高いこの山(標高817M)は太陽熱を吸収しながら上昇気流を生み出し、独特の暖かく乾いた風をつくり出します。

この類まれな風が、醤油醸造における酵母菌や乳酸菌の発酵に、最適な環境を育んでいるのです。

「海があり、山があることに感謝して、自然が与えてくれる恵みをいつまでも大切にしていきたいと思います。」

「地獄のもろみ混ぜ」から生まれる驚くべき美味しさ!



通常の倍の手間がかかるため、経営効率の悪い「鶴醤」(再仕込み醤油)を数十年間ぶりにを復活させたのは、4代目ヤマロクの「地獄のもろみ混ぜ」です。

「春から夏にかけて急激に発酵するもろみを混ぜる作業のことを、親父は 『地獄のもろみまぜ』 と呼んでいました。全て手作業の重労働に加え、もろみの発酵熱で40℃を越える樽の上は、正に天然サウナ。毎日汗だくになりながら樽の一つ一つを丁寧に混ぜていかなければなりません。疲れたからといって一日サボると、お返しに次の日は3倍のしっぺ返しが来る。1時間で混ぜ終わるものが3時間。2時間かかるものなら6時間。つまり発酵が始まったら一日も休めない。休んだ分だけ地獄は倍増する。一方冬になれば裏山(寒霞渓)から吹き下ろす通称『かんかけおろし』が寒いのなんの。足元から冷えがはいのぼってきます。夏暑く冬寒い天然蔵は、正に地獄の蔵ですね。」

「地獄」を譲り渡された五代目ヤマロク、山本康夫さんの一樽一樽に思いを込めた「地獄のもろみ混ぜ」から、この他にない醤油の味が、日々生まれているのです。

お醤油がつなぐ、笑顔のコミュニケーション

「最近は、全国各地からたくさんのお客様が蔵を訪ねてくださるようになりました。そしてなにより、日々お客様とコミュニケーションを続けるうち、僕は醤油造りが大好きになりました。もう毎日が楽しくって仕方がない。だって、1年中同じ場所にいるのに、全国各地のいろんな人と知り合うことができる。だから旅する必要がない。

『蔵』があって本当に良かった。そう思うと、ますます『蔵』が愛おしくなって、もっともっとおいしい醤油、日本一おいしい醤油をつくりたいと思うんです。 」

「ザ・ファースト」・・・そして、あと100年!

そんな山本さんの座右の銘は「ザ・ファースト」。
現在、山本さんは醤油作りに邁進するとともに、それを発展させる新しい試みを始めています。

「これからは先代より受け継がれてきた伝統ある島の産業を守り抜いていくための努力をしたいですね。せめて向こう100年、 自分たちの孫の代まで残す努力をすることが、今の僕たち世代に課せられた宿題だと思っています。

時間やお金を搬出しては、少しずつですが、もろくなった蔵の壁や樽の修復作業を始めています。時間はかかりますが、生産者とお客様、双方の顔が見える『食』を通したより良い関係づくりを進めていきたいと考えています。」

昔ながらの天然醸造と杉樽仕込みから生まれる、日本一おいしい醤油を次世代につなげる山本さんの挑戦は、今日も続きます。

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