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生産者紹介 倉田製作所

生産者紹介
倉田製作所

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  • 東京都
  • 倉田義之さん
  • 倉田製作所
  • 毛抜き職人
  • 江戸本手打ち毛抜き いろは
  • 1933/02/21
  • うお座
  • 努力

私のこだわり

製作にあたり気をつけているポイントは?
絵画とか美術品は遠くに飾って見て楽しむものじゃない。ところが、毛抜きの場合は違いますよね。買ったお客さんが実際に使うわけでしょ。そうなると、ちゃんと毛が抜けてあたりまえ。こういう値段が高い商品になると、なおさらに要求も自然と高くなる。何百本も作っててさ、へんなのがあった場合はお客さんの信用が落ちるでしょ。だからそれだけはないよう、一本一本丁寧に作ってますね、必ず抜けるという前提で。
うどんや蕎麦作りと一緒なんですよ。「丹精こめて作った(練った)ものはうまい!」そんな気持ちで、何百回も叩いて丈夫で精密な仕上がりを常に目指してますね。

アフターサービスもやられてるようですが?
自分が作ったものには責任を持とうという想いから、製品には自分の名前を彫っています。何年使っても、刃先の調子がおかしくなったら無料(※)で直しますよ。おばあちゃんから孫まで、親子3代で代々使ってますなんてセリフが聞けたらうれしいね(笑)。末永く、いや一生使えることを考えたら、決して高い値段ではないと思います。
※送料等はお客様のご負担になります。

最後にメッセージはありますか?
前に読んだ本に書いてあったんだけれども、「毛抜き」は日本で発明された唯一の化粧道具らしいんだよね。調べてみると、清少納言が毛抜きの詩を書いていたり、浮世絵の本に毛抜きを題材にした絵があったり。なかなかおもしろいと思いません?毛抜きの世界って(笑)。

生産者の横顔

座右の銘?うーん、努力だね。

細長く切ったステンレス板をリズムよく叩くと、硬いステンレスがあっという間に形を変えます。
「ステンレスには芯があってさ。折り曲げる部分を一番薄くしないといけないんだけど、長年の勘だね、その辺のさじ加減はさ。」笑いながらそう話す倉田さん。中学時代から家業を手伝い始め、今年で50数年。心意気を持った作り手の作品には魂が宿っています。
平成9年、その高い技術と卓越した技能により「荒川マイスター」として表彰を受けました。

現在、後進の指導・育成に力を注ぐ一方、モノ作りの楽しさを次世代に伝えるため、全国から多くの修学旅行生を受け入れ、体験教室を開いています。
先日も地域の中学生が体験学習で倉田さんのもとを訪れました。ハンマーをふって1分もたたないうちに「おじさん!疲れたよ。」と中学生。「スポーツの選手になるにも、勉強するにも、腕に職を覚えるにも、人一倍努力しなかったらうまくいかないんだよ」と倉田さんはおっしゃいます。
江戸本手打ち毛抜きの職人が好きな言葉、努力。なんだか頭が下がる想いがしました。今日も荒川マイスターは、ハンマーでステンレスと格闘します。

この生産者の商品一覧

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